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[issued:2006.04.08]

地震リスクマネジメント

SRM : Seismic Risk Management
地震リスク評価とリスク管理

地震リスクを計算し、最も効果的な対策を経済指標の面からも評価します。
地震保険で保険料の算定基準にもなる「PML」(予想最大損害率)の算出も可能です


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地震防災における検討課題


地震被害の恐ろしさの認識
地震は一旦発生すると瞬時に大きな被害をもたらし、都市や企業は甚大な影響を受けます。
地震防災対策の限界
大地震が起きれば、都市、工場、鉄道、道路等の機能に何らかの被害の発生することは避けられず、完璧な対策はありません。
意思決定の難しさ
まれにしか発生しない地震への対策に用意できる予算には限りがあるため、最も効果のある対策に予算を投入することが必要です。
地震による被害の多様性
地震による被害は建物、設備・機械だけではありません。被害額の算定では、操業停止による機会損失や社会的責任、市場の喪失などによる事業継続性(BCP)や、火災・爆発による周辺への責任にも及びます。
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特長(メリット)

  1. 地震リスクマネジメントは、従来の構造物に重点を置いた耐震診断手法とは異なり、地震により発生すると想定される施設全体の地震被害を総合的に判断し、確率的な考え方を用いて被害規模を地震リスクとしてコストに置き換えて予測するものです。
  2. この手法を用いて、施設における地震リスクに対する支配的な要因を抽出し、その被害要因に対する被害低減策の効果を投資と地震リスクの低減に置き換えて評価することが可能となります。
  3. 「施設のどこを重点的に補強するか」、「危機管理・防災体制をどう整備するか」等の課題に対して具体的で最適な答を用意することができます。
  4. この手法は、個々の建物や構造物の減災対策のみならず、水道、電気、ガス等のライフラインや鉄道・道路などの交通網、情報ネットワーク等ネットワークへの適用のほか、より公共性、市場性の高い施設の安全性評価・対策にも応用することが可能です。
  5. 地震リスクマネジメント


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地震リスクの基本的な算定方法

  1. 地震による被害要因(液状化、震動、火災、延焼など)と被害形態の関係を、図-1に示すイベントツリーを用いて分析し、イベントツリーに沿って被害の拡大していく状況を明確にします。
イベントツリー

図-1 イベントツリーの一例



  1. 地震による被害額を数学モデル(確率モデル)を用いて定量的に評価します。
    R = P×C
    R (Risk):損失期待値(リスク)
    P (Probability):被害の発生確率
    C (Consequence):被害に伴う損失の大きさ
    上記の手順により、想定される被害要因に対する被害の発生状況の組み合わせごとに、地震リスクを評価することができます。
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地震リスク評価の実施例

 地震リスク評価により地震による予想最大損出額を算出し、被害を最小限に抑える対策により、災害発生時の生産活動の早期再開をめざします。すなわち、立地条件、施設の防災・耐震設計、生産装置等の耐震対策などを総合的にとらえたリスクマネジメントにより、施設の生産継続を可能とする投資対効果の高い災害対策をご提案します。
■検討例:
 資産総額30億円の施設を対象とした場合の、地震による施設の修復費用と操業停止に伴う損失額を示しています。また、地震リスク評価手法を用いて評価したそれぞれの震度での対策による損害額および復旧日数の違いを示しております。 対策により損失額と復旧日数が大幅に低減されます。地震リスクマネジメントにより、最小限のコストで最大限の効果を生み出す対策への投資を判断します。
◆地震による損失額(操業停止に伴う損失・修復費用)
地震による損失額(操業停止に伴う損失・修復費用)



◆震度5強での地震リスク評価手法による損害額と操業停止日数の比較
震度5強での地震リスク評価手法による損害額

震度5強での地震リスク評価手法による操業停止日数


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実績


 これまでに地震リスクマネジメント手法を適用例としては、建築系では建物や施設の被害予測を行い、PML(Probable Maximum Loss:予想最大損害率) 算定や耐震補強における最適手法の検討に活用しています。
 また、土木系では石油ターミナル施設や荷役桟橋など石油プラント関連施設を対象に実施されており、いずれも費用対効果の高い計画につながっております。


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今後の展開



 施設の性能によって被害損失の対象は異なるため、それぞれの状況に応じた対応を提案していきます。
 例えば、プラント施設であれば生産設備に対する対策、コンピュータ施設であればデータの保護・修復、ライフライン施設であればネットワーク関連設備への対策を講じます。すなわち、企業活動を守るために企業の果たすべき機能(経営・経理・情報・生産・流通・販売・社会的信頼性など)を確保するために、地震リスクマネジメントにより、地震が発生した場合にどう復旧するか、そのシナリオと準備を進めるお手伝いをいたします。
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