レジリエンスの未来

「レジリエンスの未来」共創フォーラム Vol.1「“しなやかな企業”をまちづくりから学ぶ」開催レポート

開催概要

開催日時 2015年7月24日(金)13:30~17:00
会場 3×3LABO(さんさんらぼ)
(東京都千代田区大手町2-6-2
日本ビル6階)
主催 大成建設株式会社
連携・協力 エコッツェリア協会
企業間フューチャーセンター
当日のプログラム
プロローグ
13:30 - 14:35
講演1:山脇正俊氏
(スイス近自然研究所代表、北海道工業大学客員教授)
近自然学アプローチに学ぶ
「まちのパラダイムシフト」
~『豊かに幸せに生き延びる』しなやかな都市を創るもの~
14:45 - 16:00
講演2:近江哲也氏・田口真司氏
(エコッツェリア協会)
エコッツェリアが目指す
「1000年先までいきいきとしたまち」
16:00 - 16:50
質疑応答/ディスカッション
16:50 - 17:00
当日のまとめ

「レジリエンスの未来」共創フォーラム開催にあたって

本格的に夏を迎え、35度を越える猛暑の中、「レジリエンスの未来」共創フォーラムが東京・大手町の「3×3 Labo」で開催されました。組織を越えた多様な価値観の繋がりによる、新しい「まちづくり」の取り組みの中から、企業のレジリエンスを学ぶことを目的として企画された今回のフォーラムには、企業の経営・戦略部門のご担当者や、行政やまちづくりに関わる方々など、約40名が参加されました。

ゲストスピーカーによる講演により、いまという時代の変化の捉え方や、企業が関わるまちづくりに必要な理念、それにより巻き起こっていることのお話から、私たちのレジリエンスを考える機会となりました。

ゲストスピーカーであるエコッツェリア協会主宰の「打ち水プロジェクト」が、当日の夕方に行われるということで、エコッツェリア協会のお二人以外にも会場内に浴衣姿の方がいらっしゃいました。

開会プロローグとして、大成建設耐震推進室の小野眞司部長から、これまでに取り組んできた「レジリエンスの未来」プロジェクトの振り返りと共創フォーラムの概要、そして今回のフォーラムを通じて考えたいことなどのお話がありました。

プロローグ

ビジネスパーソンからNPO関係者、行政など、産官学民から多様な参加者に加え、石巻専修大学で「復興ボランティア学」を学ぶ学生や教育関係者の方々も参加し、75名での対話という大きなセッションとなりました。
スタートにあたり、大成建設耐震推進室の小野眞司部長からこれまでの振り返り、当日のセッションの方向性の説明がありました。


大成建設株式会社 ライフサイクルケア推進部 耐震推進室 営業部長 小野眞司

小野部長:昨年2014年3月から、私たちは「レジリエンスの未来」という取り組みを続けてまいりました。当初は地震や台風といった自然災害による被害を受けても、時間をかけずにスムーズに立ち上がることができる社会の実現を目指すため、「レジリエンス」というキーワードを掲げてさまざまな活動をしてまいりました。

その中心的な取り組みであるフューチャーセッション「レジリエンスの未来」では、全6回にわたって多岐にわたる分野のステークホルダーにお集まりいただき、対話を重ねることで多くの気付きを得ることができました。そして今年3月には、宮城県仙台市で開催された国連防災世界会議のパブリックフォーラムでフューチャーセッションを開催しました。


当日は小野氏と企業間フューチャーセンターの若松悠夏さんが、ダブルファシリテーターとして進行にあたりました。

同会議の主たるテーマがレジリエンスということからもわかるように、いま世界中の方々がレジリエンスに注目しています。レジリエンスをめぐるこうした世界的な動きは、さまざまな社会的事象や現象の変化が大きな危機となったり、影響の拡大や深刻化を招く要因はその変化を受け止める私たちの社会構造やシステムそのものにあるのではないかという指摘ともいえます。

現在、刻一刻と変化を続ける私たちの社会を取り巻く環境、すなわち天災、人口・経済問題、IT、グローバル化などが、従来は想像できなかった方向に向かっていますが、私たちはこれらの変化を危機として捉えがちです。

「レジリエンス」は、これらの変化をリスクと考えるのではなく、従来の社会に潜んでいた課題を浮き彫りにしてくれるチャンスとして捉え、それまでの日常の姿やシステムを変えていくことで、より良い社会に向かっていく、自己変革の力といえるのかもしれません。
それはつまり、「レジリエンスの未来」を考えるには、危機への対処法ではなく、それを危機にしてしまう日常を振り返る必要があるのではないかという視点です。

私たちの日常、日々の暮らし、仕事、産業、教育、食……それらを日々営んでいるのは「まち」です。今回の共創フォーラムでは、そのまちを「レジリエンスの未来」をつくる日常の舞台として捉え、考えていきたいと思います。タイトルに『“しなやかな企業”をまちづくりから学ぶ』とあるように、まちをつくるステークホルダーとして、私たち企業のあり方やそこから創造されるレジリエンスを、まちづくりの視点・観点から考えていきましょう。
今回講師としてお招きした有識者・実践者の言葉や、参加者の皆さんがお持ちの多様な価値観のつながりから、不確実な未来に向かう力としての「レジリエンス」を皆さんと一緒に学んでいければ幸いです。