少人数のゆったりとした気持ちで、これからの未来に必要な「レジリエンス」について語り合うダイアローグセッション「 レジリエンス:Cafe」。その第二回目のレポートです。
開催概要
開催日時 | 2014年10月10日(金) 18:30~20:30 |
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会場 | 新宿センタービル 大成建設小ホール |
主催 | 大成建設株式会社 |
協力 | 株式会社フューチャーセッションズ 一般社団法人企業間フューチャーセンター |
レジリエンス:CafeVol.2のテーマは「私のまわりの、レジリエンス」。
およそ10名の参加者で、私たちのまわりにあるかもしれない「レジリエンス」についてを探していきました。
チェックインでは、自己紹介とともに「私にとっての心の支え」をひとことづつ。
「家族」「子供」「長年連れ添っている車」など、やはりみなさんの「愛するもの」がたくさん挙げられてきました。
そのまま対話を進め「レジリエンス」というキーワードをどうイメージするのか?「防災」「減災」「危機管理」などの従来の災害対応との違いはなにか?についてそれぞれの思いやイメージを出し合ってみました。
○レジリエンスは壊れたりダメになった後の事を考える
○どんな対策もそれががダメになることを考える必要がある
○限界がどこにあるのかがわからない
などの話から、次第に自分自身のレジリエンスとして
○どん底に落ち込んだ時があったが、開き直って自分自身に素直になったところから立ち直ることができた。
○人は、もともとレジリエントなのではないか
と言ったお話が出てきました。
また、東北の復興状況や被災者の方々の変化や復興について
「復興住宅へ移った方々の中には、避難所でのみんなで力を合わせて生活した期間のことを「あれは大変だったけどよかった」と評価される方が少なくない。その意味をもう一度考える必要があると感じてきた。」
と、長期間復興の現場に関わってこられた方ならではのお話も頂きました。
今回のCafeのテーマは「私のまわりの、レジリエンス」。
なかなかつかみにくく、言語化することが難しいレジリエンスのイメージを共有していこうということで、皆さんが思っている「レジリエンス」をイメージするものや、これはレジリエンスが高いぞ!と思えるようなものを、とにかくたくさん出し合ってみようということで、ワールドカフェの形式で、
R1:ニュースなどで見聞きした「レジリエンス」
R2:普段の仕事や生活など、身の回りで感じる「レジリエンス」
R3:自分の家族や自分自身の中に見える「レジリエンス」
という感じで、メンバーチェンジしながら対話を進めていきました。
○キャンプのように便利なものを無くしてみる体験:不便は意外と楽しい。
○植物には沢山のレジリエンスがある。栽培して学べるものが多い。
・選定は植物のレジリエンスを利用したもの。
・柳や竹のしなやかさはどこから来るのか。
・長い間の環境への適応と変化=進化で、それこそがレジリエンスでは?
・トマトなどは水が少なくなると却って美味しくなる。それはもともと持っている力。
○仲間やつながりがあると助け合い復活できる。
○制約や制限に対して知恵を働かせる事がレジリエンスに繋がる。
など、本当にたくさんの意見が出されました。
植物~農業などに絡んでの意見では、前回のCafeにも出た「生きるために最低限必要な食料や水を入手する仕組みが外部のサービスに
委ねられ複雑化しブラックボックス化している。これをもっと身近に置くことが必要。」という意見も出てきました。
■レジリエンスは元に戻るのではなく、変化、進化すること
■失敗はレジリエンスの母。失敗したからこそレジリエンスが生まれる。
■もともと安全な世界はない。本当にありたい姿を考え、それに正直に生きる。
まとめのシェアでは、こんなお話をいただきました。
「失敗を認め、真摯に反省してこれからを考える。」
シンプルではありますが、とても大きな気付き出会ったように思えます。
最後に、チェックアウトでは、こんな宿題を出させていただきました。
「チェックインでお出しいただいた、『みなさんの心の支え』。それを失くした時に、どのようにレジリエンスを発揮できるのかを考えてみてください。」
皆さんと一緒に考えていきたいと思います。