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[issued:2014.06.25]

フューチャーセッション「レジリエンスの未来2」開催レポート

3月のセッションでアウトプットされた19のプロジェクトアイデアをベースに、より具体的なプロジェクトへの作り込みや実践に向けたチーム作りを目指す2回目のセッションが6月11日、丸の内の3*3LABOで開催されました。


1. 

セッション概要とインスピレーショントーク


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「レジリエンスの未来2」開催にあたって

2014年3月14日に開催されたフューチャーセッション「レジリエンスの未来」では、ご参加いただいた約100名の方による5時間の対話の中から、レジリエンスの未来に向かうための19のプロジェクトアイデアが紡ぎ出されました。今回のフューチャーセッション「レジリエンスの未来2」はその継承セッションとして、19のアイデアをベースに、新たなアイデアや視点を盛り込む対話を通して、さらなるプロジェクト実現に向けた作り込みが行われました。
新しく参加された方々も交え、約40人の方が集まりました。
ファシリテーター:左より 中村氏(企業間フューチャーセンター)・上井氏(フューチャーセッションズ)

ファシリテーター:左より 中村氏(企業間フューチャーセンター)・上井氏(フューチャーセッションズ)・小野営業部長(大成建設)


●第1部:多様な知識を集める
インスピレーショントークとして、ゲストスピーカーによりレジリエンスの事例を集め、参加者と共にレジリエンスの知見を広げていく。

●第2部:ビジョン(ありたい姿)を考える
前回アウトプットされた19のプロジェクトアイデアをベースに、レジリエンス・アイデアを具現化する。
 
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インスピレーショントーク

今回で2回目となるフューチャーセッション「レジリエンスの未来」を開催するにあたり、主催者である大成建設、小野部長よりこのセッションに取り組む意義について、あらためて「問いの共有」が行われました。

<strong>問いかけ人:小野眞司</strong> 大成建設 ライフサイクル推進部 耐震推進室 営業部長

問いかけ人:小野眞司
大成建設 ライフサイクル推進部 耐震推進室 営業部長


「私たちは建設業として、防災に対してはファシリティーやハードウェアの耐震性、そして事業継続計画(BCP)という2つの課題に直面しています。
前者の耐震性はあくまでハードウェアの性能ということで、人命の点から見るとそれを確保することは重要です。身の回りのリスクを把握しておかなければ地震対策になりません。後者は回復に人の力がコミットしてくることと、企業として震災への対応と復旧に向けた仕組みづくりが問われるという点で大きなアプローチになります。特に地震の場合は地域で被害が生じるために、企業としても自助と共助の連携が必要になってきます。
いわゆるBCP(事業継続計画)の前に地域や社会の継続(SCP:ソーシャル・コンティニュイティー・マネジメント)へのシフト、最近は企業単体での防災から地域ぐるみでこうしたマネジメント手法を取り込んでいくことの重要性に気づき始めたところです。

自然災害などのインパクトを受けても、如何に社会を継続させていくか。そこでキーワードとなるのが、衝撃をしなやかに受け止め、より良い方向に速やかに回復していく「レジリエンス」という能力です。
市民、企業、そして行政がこの能力を培うためには、普段からどんな社会を作っていけばよいのかについて全員がステークホルダーとして考えていく必要が出てきたのではないでしょうか。
2回目になるフューチャーセッションの試みを通じて、皆さんと共に本日もレジリエンスな社会づくりに取り組んでみたいと思っています」

続いて、この後の対話を深めていくためのインプットとして、実践者の方々を取り囲んだインスピレーショントークが、参加者も交代で加わることができる「フィッシュボール」という対談形式で行われました。
どこで被災するかわからない。だからこそ、日常を変える活動が重要になってきます。
どこで被災するかわからない。だからこそ、日常を変える活動が重要になってきます。

●Community Crossing Japan 代表 荒 昌史氏

「大震災に備えて防災・減災研修ワークショップ事業を展開しています。なぜそんなプロジェクトをやっているかというと、共助の基本はコミュニティにあると考えるからです。
例えば阪神淡路大震災の時も人命救助の6割以上がが近所の人たちの手で行われたと言われています。「遠くの家族より近くの隣人」という言葉にあるように、共助こそセーフティネットの要ではないでしょうか。ここが荒んでしまうと、二次災害、三時災害も発生しがちとなり、復旧そのものが遅れてしまいます。だからこそ「よき避難者」を育成し、助け合いの関係性を作っていきたいと思っています。
このセッションを通して、大きな災害に遭っても対応できるレジリエンスなマンションをソフトとハードの両面から考えていきたいと思っています」
 
Community Crossing Japan 

Community Crossing Japanは都市の社会環境問題の解決に必要な 「地縁コミュニティ」をつくるプロジェクトです。

家族を守るといっても、実際は家族だけでは解決できない。日常の中でいかに地域と接点を持つかが問題。
家族を守るといっても、実際は家族だけでは解決できない。日常の中でいかに地域と接点を持つかが問題。

●一般社団法人「プロジェクト結コンソーシアム」理事 山本 啓一朗氏

「私の場合は民間企業から宮城にある現地の復興庁(宮城復興局)に出向した経験から語らせていただければと思います。同じ災害でも神戸に比べて宮城の復興がなぜ遅れているのかを考えた時に、その原因は偏在と日常の2つにあると感じました。
例えば神戸は政令指定都市で権益も広いために、人も資金も集まります。一方で地方都市は過疎化が進み、仕事の進め方もライフスタイルも異なります。複雑なステークホルダーとの調整や資金の工面といったスキルに長けた人材が、地方ではなく都市と大企業に集中してしまい、人材のミスマッチが起きてしまっています。それが偏在化という問題です。
2つめは日常の問題で、例えば私は石巻市の子供たちを支援するための社団法人を仲間と立ち上げたのですが、その時に自分の地域のことを何も知らないことに気づきました。そこで初めて自分が住む地域と向き合えたのです。理由は普段の日常からそうした関わりを持っていなかったからです。最初の一歩として子供が通う学校との接点を増やしたりするなど、日常の中で自分と地域との接点をいかに築いていくかが防災のポイントだと感じています」
 
一般社団法人プロジェクト結コンソーシアム(Project YUI Consortium)

プロジェクト結は、個人・NPO・企業・行政などが官民や地域の垣根を越えたチームとなって、これからの創造的復興に、参加者それぞれができることやもの(人材・資材・資金・ノウハウ)を提供して活動します。

ハードの限界を知り、身の回りのリスクを想像する事が重要。

ハードの限界を知り、身の回りのリスクを想像する事が重要。


●大成建設 小野 眞司部長

「マンションでの耐震補強については住民の合意形成に時間がかかり、なかなか進まないという現状があります。費用がかなり掛かる上に長期積立にはその予算が入っていません。これは、被災を受けた場合も同じで、建物が使えなくなる上に問題が長期化しがちです。
また、建物を使う上ではその機能が保持できるのかという点も重要です。
その逆にもし耐震性が高く機能維持やインフラの代替などが可能であればそのマンションは地域で被災した人を救うこともできます。都市防災という観点から見ると、マンションこそ防災対策の要ともいえる面もあります。
しかし、繰り返しの強い余震や震度7や想定外の強烈な地震に対しては、ハードウェアの耐震性の限界も出てきます。
重要なのは「もし、ここに地震が起きたなら、自分の周りや環境はどうなるんだろうか?」ということを想像して行くことができるのか、言い換えれば身の回りにあるリスクを認識できているのかということになると思います。」
 
厚労省の統計でも一番防災意識が低いといわれている全国の20代から30代の人たちの防災意識を高めることに特化して活動する「防災ガール」NPO代表の山本氏。
厚労省の統計でも一番防災意識が低いといわれている全国の20代から30代の人たちの防災意識を高めることに特化して活動する「防災ガール」代表の山本氏。  

こうしたゲストトークを受けて、参加者中からも手が上がりました。
家族で暮らすよりもシェアハウスや一人暮らしの多い20代や30代の若者にはもっとお洒落な防災グッズや女子力が上がる防災食といったように、これまでとは違った視点での防災活動が求められているといった発言が行われるなど、ゲストや参加者を交えた意見交換が活発に行われました。
 
防災ガール★

防災ガール★は、最も防災意識の低い20~30代若者をターゲットにし、その人たちの生活リズムや感覚的であるところなどに合わせて、見たくなる、伝えたくなる(シェアしたくなる)ものを発信していきます。

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