TOP >> Solution >> オンライン講座 >> 耐震診断と耐震補強を考える

耐震診断と耐震補強を考える

ー耐震診断の必要性と耐震補強プロジェクトの進め方ー

建物の地震に対する強さを判定する「耐震診断」とそれを強化する「耐震補強」。
このコーナーでは、建物の「耐震性」について詳しく解説するとともに、最適な耐震補強プロジェクトのための専門知識としての「耐震診断」と「耐震補強」についての基本事項を解説します。


4. 

耐震補強プロジェクトのワークフロー


anchor flag
anchor flag

補強プロジェクトのスケジュール

 一般的な耐震化プロジェクトでは、まず無料の「耐震予備診断」よって「耐震診断」の必要性とその緊急度を評価し、それにかかる費用を算出します。
「耐震診断」では設計図書と現地調査によって建物の強度を調べ、建物の耐震性能を評価します。「耐震診断」によって補強が必要となった場合には補強計画、費用についての算出も同時に行います。「耐震診断」の結果によって耐震補強を行うのか、建て替えるのかを最終的に判断し、補強を行う場合はその方向性について具体的な検討を進めていくことになります。
anchor flag

耐震診断の内容

 耐震診断は1977年に日本建築防災協会から建設省住宅局指導課監修による「既存建物耐震診断基準及び補強改修指針1990年に改訂」に基づいて実施します。耐震診断は、建物の特徴により1次、2次、3次の診断があります。
 各診断レベルは、その診断内容によって、主な対象となる建物の構造や規模が決まっており、一般的に「耐震診断」という場合は2次診断のことを言う場合が多い様です。

 また、耐震診断レベルにより、耐震性の評価基準も異なります。1次診断の場合、Is値(耐震指標)≧0.8ですが、2次及び3次診断の場合はIs値≧0.6が基準となります。診断した結果Is値が基準以上になるよう耐震補強が実施されます。


anchor flag

現地調査で行うことは?

(1)外観劣化及び図面不整合調査
 建物外壁面の損傷状態や建物内部のコンクリート面の観察が可能な部分について目視観察を行い、表面のひび割れ、剥離、剥落、鉄筋の露出などの、外観損傷状況について写真またはスケッチ等の記録を残します。また、主要構造部材(柱・梁)寸法、壁厚・壁開口寸法が図面と一致しているかの調査を行います。

(2)コンクリート強度調査
 建物のコンクリート壁面からコアを採取して圧縮強度試験(JIS A1107)を行うことにより当該建物の施工程度を把握し、耐震診断の計算に必要なコンクリートの圧縮強度を測定します。

レーダー探査機により鉄筋位置の確認を行います。


コンクリート躯体から直径約10cmのコアサンプルを抜き取ります(壁からの採取を原則とします)。


コアの圧縮強度試験を行います。


コア採取後はモルタルにより埋め戻し、補修を行った上、現状と同等に仕上げを行います。




(3)中性化試験
鉄筋コンクリート造の建物の鉄筋は、コンクリートの強アルカリ性によって保護され、錆びにくい環境にあります。しかし長期に渡る大気中の炭酸ガスや水の浸入によってアルカリ度が低下すると発錆しやすい環境に変化し、ph=8.5から10程度になると、錆び始めるといわれます。
 コンクリート中の鉄筋が錆びると著しい体積膨張を起こすために鉄筋を覆っているかぶりコンクリートが押し出されてひび割れや剥落が生じ、構造物の耐久性能を低下させます。このような理由から、コンクリートの劣化程度を知る指標として中性化試験を行います。 
はじめての人のための「耐震診断と耐震補強の進め方」─基礎知識編─

耐震性の問題に取組むにあたって多くの人が抱える不安や悩み、数々の疑問に実務ベースでお答えします。


  • お問い合わせ:セキュリティにプライベート認証を使用しているため、アラートが出る場合がありますがそのままお進みください。
  • メールマガジン:「コミュ二ケーション」にジャンプします。詳細をご覧の上お申込ください。

印刷