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[issued:2005.11.29]

特集:BCMに取り組む

メディア企業の使命

ユーザーインタビュー

今回のインタビューは、11月1日に行われた、「大成建設エグゼクティブフォーラム2005」の講師のお一人としてお招きした、株式会社静岡新聞社/静岡放送株式会社 総務局長の小長谷建夫さんに、東海地震という想像を絶する事業リスク(ビジネスインパクト)に対し、どのようにBCMを実践され、効果をあげているかをお伺いしました。

小長谷建夫ポートレイト株式会社静岡新聞社/静岡放送株式会社
総務局長
小長谷建夫

2. 

BCMは施設・組織・人が一体となってはじめて可能


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スタッフの安全と組織を維持する安否情報

■具体的な地震対策としてどのようなことに取り組まれましたか?

小長谷:
私たちの地震対策には3つの柱があります。
ひとつ目は
1.対策準備期、発災時、復興時に対応できる組織の確立
です。新聞を読者に確実に届ける、つねに最新情報を放送し続ける体制を確保することです。
もちろん、すべての対策、準備は、実践を担う社員の存在・生存を前提としています。
そのためのツールとして、システム開発を行っている子会社、株式会社エスビーエス情報システムが開発した「安否情報システム」を活用しています。その機能は、インターネット環境を利用できるパソコンや携帯を利用して、所属員の安否を瞬時に確認、各部局から指示などの情報を発信するというものです。
「伝言ダイヤル171」、「携帯メール伝言板」、「社員町内会」などの多様な手段も併用し、確認漏れのないよう配慮しています。

地震対策組織体制

静岡新聞社の地震対策組織体制


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施設の耐震性と機能の確保

静岡新聞製作センター

静岡新聞社全景


免震装置

免震装置のある免震ピットの様子


■新聞制作センター、放送センターではハイブリッドTASS免震構法など、当社の地震対策技術を評価いただき採用されていますが?

小長谷:
私たちは、印刷工場や放送局などの施設がなければサービスを継続することは困難です。ですから
2.建物、設備、什器の耐震化、原材料、燃料等の確保、災害物資の準備
が極めて重要になります。これが地震対策の二つ目の柱です。
そこで大成建設さんの地震対策技術に着目し、基幹業務の新聞・放送の本拠地である制作センター、放送センターに免震を採用したのです。

また、私たちの事業を支える施設としては、東京、大阪、名古屋にある支社以外すべてが静岡県内にあり、本社、浜松・東部の2総局、28支局、73のテレビ中継所、16のラジオ中継所が集中しています。。
これらについてはこれまでに総局、支局を手始めとして、耐震補強も順次行っています。



■ご評価・ご採用いただいた理由は何だったのでしょう?

小長谷:
制作センターの計画段階では、「東海地震が発生しても新聞事業を停止しない」という、かなりの難題を大成建設さんに「要求仕様」として提示させてもらいました。
例えば輪転機が、地震の規模の大小に関わらず正常に作動するということなどです。その要求に応えるべく、ハイブリッドTASS免震構法が開発されたと伺っています。
また、自家発電機による必要な電力供給の確保、原材料確保については、新聞用紙、インク、燃料などの備蓄と緊急時搬入の体制の確立をはかりました。食料、防災用品、機材の確保についても対策を講じています。
■要求を満足させるための基盤技術がハイブリッドTASS構法という新しい免震技術だったということですね?

小長谷:
そのとおりです。もし、その技術が提示されなければ、本社工場の他に浜松にも工場を設けるなど、施設再配置も含めたリスク分散策をとっていたと思います。
その後、2001年4月、静岡で震度5強の地震が発生しました。その時にもハイブリッドTASS免震構法を採用した制作センターで新聞を印刷していたのですが、印刷のブレも少なく、いつもとほぼ変わらない品質の新聞を印刷することが出来ました。一方、隣接の通常の耐震建物内でも印刷作業を行っていましたが、こちらの方は印刷のぶれが大きく読める状態の紙面ではありませんでした。図らずも免震の効果を実感・実証できました。

免震建物での印刷結果

地震中に免震建物で印刷された新聞

ぶれがでた新聞

隣接の耐震建物での印刷結果


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