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[issued:2014.05.30]

特集:レジリエンスの未来_3

レジリエンスの未来に向かって

いかにダメージを受け入れ、しなやかに回復するか?
BCMとの親和性や起点からストレッチした考え方など、セッションを振り返りながらレジリエンスの姿を多角的な視点でお話いただきました。

渡辺研司ポートレイト名古屋工業大学 大学院工学研究科社会工学専攻 教授 リスクマネジメントセンター 防災安全部門長 工学博士 MBA
渡辺研司

1. 

フューチャーセッションを振り返って


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フューチャーセッションを振り返って
 

小野:渡辺先生には3月14日に開催された「フューチャーセッション・レジリエンスの未来」では、スピーカーとして様々なお話しをいただくと同時に、チームにも参加していただきました。大役を務めていただき、どうもありがとうございました。
振り返ってみていかがでしたか?

渡辺教授: インスピレーションコメンテーターという肩書きでお話しをさせていただきましたが、緊張しました。参加者の方々にインスピレーション、あるいは「気づき」を与えることができたのならよかったのですが…。でもいい経験になりました。

小野:今回は「自分ごと」として考えていこうということで、あえて定義はせず、参加者の皆さんが考えられているレジリエンスを起点にしましょうという方向でセッションが構成されていました。

渡辺教授: それでよかったと思うんですよ。
私もはじめは自分の経験で感じたレジリエンスを話せばよいのか、それとも自分の考えるレジリエンスとは何かについて話せばよいのか迷いました。結局、あの時は自分が考えるレジリエンスについて話しました。一度やられて打ちひしがれてしまっても何かを見出して前に進んでいくという内容でしたが、話してみて何となく自分の中でも整理がついたところがあります。
 


小野: いかにやられにくくするかも、レジリエンスの要素ではありますが、結果事象として「やられてしまう、それでも立ち上がれるようになっておけばいい」ということが、レジリエンスの意味なのだということを私自身も再認識しました。

渡辺教授: 柔道日本ではないですが、「柔(やわら)の道」ですよね。たとえ一度は相手に身を任せてもそれをひっくり返す。

小野: 私も理屈としては理解していたことなのですが、今回は肌感覚としてあらためてその点を捉えられたというか。

渡辺教授: 建物に関する安全性も、いずれ崩れはするけど安全に崩れるとか、崩れても避難路だけは確保されているとか、これまでとはまた違った発想が生まれてくると思っています。そのあたりはどうなんですか?
大成建設 小野眞司
聞き手:小野眞司 (大成建設株式会社 耐震推進室)

小野: 地震の揺れ方は全く違うので、構造計算などで一般解を求めると合格か不合格の二者択一的なものになりますが、実際の被害状況は違ってきます。しかも、合格したからといって、全く被害がないというわけではありません。とにかく生存空間をなんとか確保して脱出できるようにしようというのが、現行の耐震基準の理念ですから、そういう意味でも合い通じるところはあると思います。
耐震補強は構造体の問題ですが、揺れによる影響という点では、先に設備機器や什器などの方が被害を受けやすいんです。
そんな状況もあって、初期のインパクトにフォーカスすると、現在は建物の中の被害をどうするかというところに来ています。

渡辺教授: 最初に起きる被害はイメージしやすいですからね。でも、そこからどのような状況に推移し、そこで何をしなければならないのか、といった感じで想定をストレッチさせていかないとレジリエンスになりません。

小野: 今回、私はそこに大きくインスパイアされました。セッションではまずダメージを減らすこと、次に減らしたうえでどう生き延びていくのかにフォーカスしました。しかし今後はもっとストレッチしていくこと、深めていくことをテーマに考えています。
例えば、1週間の状況や3ヶ月後の状況ではどうありたいのか。そこからバックキャストで被災前の状態を考えることで、災害時のことだけではなく、日常も含めた考え方や方向性に幅が出てくるのではないかと思いました。
 
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