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特集:BCMに取り組む

BCMの現場から「今」を語る

ユーザー特別座談会:前半

日本版BCPガイドラインも発行され、国内のBCMへの関心はますます高まってきています。しかし、各企業や組織の取り組みは、その意識や実践において、まだまだバラつきがあるのも現実です。「特集:BCMに取り組む」最終回では、実際に事業継続に取り組まれているリーダーの方々にお集まりいただきお話を伺いました。


3. 

人命保護は事業継続の原点


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対策のレベルとプライオリティ


井上(松下電器産業株式会社):
私どもの会社は、全国に数多くの施設を持っています。その中でも500?以上の1,700以上の施設において、地震に対する減災を中心とした、建物の構造、非構造部材、ライフラインへの対策を行っています。ここで重要なのは何のために耐震対策をするのか、という点だと思います。当社では、事業継続のためには、まず人命をまもることが最優先と考えています。

杉崎:
御社は、昨年、トップダウンで建物の構造体だけでない全方位の対策への転換の指示をだされたとお聞きしていますが・・。



井上:
阪神淡路以降、中越、福岡と、これまで地震が起きない、起きにくいと思われていた地域での地震が頻発しています。いまでは、東海や東北に限らず、日本全国どこでも地震が起きるとの認識が大前提となります。このため、当社では、耐震指標であるIS値(Seismic Index of Structure:その値が大きいほど耐震性が高い)の全拠点に適用すべきスタンダードを決め徹底させています。耐震改修促進法が対象としている3階建以上で床面積が1,000?以上の建築物を対象とするだけでは、企業としては不十分です。当社は500?以上であれば、2階建てでもスタンダードを適用します。

町井:
非構造部材への対策もとられているということですが。

井上:
実際は非構造部材の耐震診断は難しく、工場などには法的基準もなく標準化しにくいというのが現状です。そこで社内ガイドラインを作成し対策にあたることとしました。
大規模地震を想定して、モデル工場で現状調査をしながら社内標準を構築、試行しています。また、ホームページを利用して社内に通達、標準や対策事例の公開・共有を行っています。

杉崎:
阪神淡路の体験が背景にあって、中越地震では御社の復旧が早かったということですが。

井上:
中越地域では半導体工場ではなかったので復旧が早くできたと思います。半導体やデバイスの製造設備やユーティリティは特殊であるために、すぐに代替の部品や機械が調達できるわけではありません。
新潟県中越地震での事業継続への影響

新潟中越地震における企業の被害状況から、事業再開に影響を与えた要因(ビジネスインパクト要因)についての分析結果です。
今後の事業継続管理(BCM)のあり方と事業継続計画(BCP)策定の方向性を探ります。

事業継続への取り組み動向

事業継続性に対する意識とその手法であるBCMへの取り組みや具体策であるBCPの策定への取り組みはこの1年ほどの間に大きく変化しつつあるといえるでしょう。


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サプライチェーンの関係

杉崎:
減災対策が、ますます重要になりますね。地震対策をしていないというのは企業の存続、さらには生活や産業への影響を考えれば社会的に許されなくなります。

町井:
流通はもちろんですが、多くの取引先を持つメーカーさんでも、BCMに関してサプライチェーンが重要だと言われていますが。



井上:
当社には海外の取引先から厳しい要求があります。しかし、一方で当社が部品製造などをお願いしている協力業者様にはBCMに対応する、あるいは耐震対応が難しい場合があります。自社と同じ基準でBCMを協力業者様に強要することはできないと思います。もっとも当社自身も大企業というより、中小企業の集合体という認識ですから着実に進めていくことが肝要だと思っています。

町井:
地域や取引先によっても温度差があるということですね。

井上:
地震は国内どこでも起きる、ということを前提とすると、地域別でなく全国一律の標準が好ましいと考えています。例えば、当社の東海地域にある拠点では東海地震を想定した地震対策のワーキングを以前から行っており、被害想定、復旧対策を先行してすすめていました。そこで構築された対策を東海地区だけでなく 全国標準にしていくということもあります。


(次回に続く・・)


杉崎:
所属されている企業の業種業態やお客様との関わりの中で、皆さんそれぞれにご苦労や挑戦をされているのですね。ではこの後はフリーディスカッションでこれからのBCMをどうするかなどについて、議論していただければと思います。
事業継続管理(BCM)を支援する大成建設のソリューション

BCM(Business Continuity Management:事業継続管理)
あらゆる災害から仕事や生活の被害を最小限にする、もし損害があっても短時間で復旧させる! これが大成建設のBCMです。
事業影響分析のための被災想定をはじめ、それに基づく効果的な減災対策、そしてBCPの構築から運用までをトータルにサポートいたします。

耐震診断結果の読み方と補強目標の検討

耐震診断結果によって得られる耐震指標Is値。
一般的には補強計画においては、この指標が0.6を上回ることが目標となりますが、それはどのような耐震性能を意味するのでしょうか?必要な耐震性能を確保するためには、どのような点に注意して計画を進めればよいのでしょうか?


ステップバイステップで進める耐震化プロジェクト

大成建設では目的に応じて診断メニューをご用意し、耐震化プロジェクトにおける最適な補強方法、コスト、工期の実現を支援しています。

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