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[issued:2009.07.15]

設計図書が無い場合の耐震診断と耐震補強

設計図書が無くても調査を行うことで耐震診断、耐震補強を実施することは可能です。
しかし、コストやスケジュールをはじめとした様々な課題もあるため、将来的な運用計画や投資コストを十分に吟味して取り組むことが必要です。

杉崎良一ポートレイト大成建設(株)
LCC推進部 耐震推進室
参与
杉崎良一

1. 

なぜ耐震診断に設計図書が必要なのか?


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耐震診断は「1981年以前の古い耐震基準で建てられた建物が現行の基準に照らしてどれくらいの耐震性を持っているのか」を「カン」や経験ではなく、緻密な計算に基づいて判断するものです。
そのため、建物がどの程度の耐震レベルで設計され、建てられているか知る必要があります。


設計図書(副本)
耐震診断、補強を行うには設計図書と検査済証の確認が必要になります。


 設計図書はこうした建物の性能、素性を証明する一連の図面であり、意匠図、設備図、構造図、構造計算書などからなり、建築確認の副本として建物竣工時に建築主に引き渡されるものです。また、この副本には建物が設計図書に沿って建てられていることの証となる特定行政庁や指定検査機関が発行する「検査済証」が添えられています。

これら設計図書の中で耐震診断において特に重要なのは「構造図」で、基礎から上階の柱、梁、壁、床などの大きさや厚さ、組成(コンクリート強度や鉄筋の太さや本数など)、その配置を規定したものです。
建物の耐震性はこれら構造的な要素によって決定され、構造計算書はその裏付けとなるものです。構造計算書は紛失していたとしても構造図と当時の設計基準による再計算によって再現することができます。

しかし、柱や壁の中の鉄筋の数量や配置などの構造的な要素は竣工後には見えなくなってしまい、現状確認ができません。使用されているコンクリートの強度も見ただけでは解りません。
そのため、構造図が無い場合は、そこに記載されていたであろうコンクリートの強度や鉄筋の数量や配置などについて実際に調査を行い、耐震診断に最低限必要な計算ができる程度まで構造図を作成して耐震診断を行うことになります。
耐震診断と耐震補強を考える

建物の地震に対する強さを判定する「耐震診断」とそれを強化する「耐震補強」。
このコーナーでは、建物の「耐震性」について詳しく解説するとともに、最適な耐震補強プロジェクトのための専門知識としての「耐震診断」と「耐震補強」についての基本事項を解説します。

大成建設では設計図書の確認など、耐震補強計画の第一歩からご相談を承ります。お気軽にお問い合わせください。

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