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[issued:2011.08.11]

制震・免震の効果と地震対策のこれから

─東北地方太平洋沖地震の調査より─

日本の観測史上最大規模であった「東北地方太平洋沖地震」
近年、急速に全国で普及してきた制震、免震建物ではどのような効果をみることができたのでしょうか?


1. 

東北地方太平洋沖地震の特徴


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はじめに


2011年3月11日に発生した「東北地方太平洋沖地震」は、日本で最大、1900年以降世界でも4番目に大きいマグニチュード9の巨大地震であり、広範な地域で1995年の兵庫県南部地震を凌ぐ未曾有の被害をもたらしました。
この地震により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災を受けた方々に、心からお見舞い申し上げます。
 
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東北地方太平洋沖地震の特徴
 

過去の地震における断層面の比較
 
過去の地震における断層面の比較

日本周辺で発生した地震としては観測史上最大規模(M9.0)であり、三陸沖から茨城県沖にかけてのプレート境界部における500km×200km の広大な領域が破壊したと推定されています。

そのため
地震記録としては水平成分の最大加速度が 1Gを超える記録が広い範囲で観測。
地域によって揺れの成分が異なるなど、揺れの特徴に差異が見られた。
断層面の破壊に時間がかかったことから継続時間が極めて長い記録が観測されたこと

という顕著な特徴を挙げることができます。
 


兵庫県南部地震との比較(速度応答スペクトル)


観測史上最大という莫大なエネルギーを持つ地震であった一方で、震源近くでは短周期の揺れの成分が卓越し、1秒程度の周期帯の揺れが少なかったため、その周期帯で影響を受け易い木造建物や低層RC構造物の被害が兵庫県南部地震よりも小さかったのではないかと考えられています。

東京都内では、継続時間 800 秒を超える極めて長い揺れが観測され、そのレベルは基準法で定められる「極稀に発生する地震(レベル 2)」と「稀に発生する地震(レベル 1)」の中間的な値に相当する大きなものでした。
また、関東平野の観測点では、関東平野の厚い軟弱層によって主要動以降に続く長周期成分、いわゆる長周期地震動が発生したと考えられます。しかし、実際の観測値からは M9.0の地震としては長周期成分はあまり大きくなかったことも示唆されています。
 
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