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[issued:2012.12.19]

立体自動倉庫の地震対策2

地震時の荷落下防止のための基本対策

─ラックの揺れを抑える制震マスダンパー─

現在、様々な対策方法が取られている立体自動倉庫の地震対策。
荷姿や運用法の工夫に加え、ラックの揺れを抑えるという基本対策が、これからの立体自動倉庫における地震対策の要になってきます。

大村直明ポートレイト大成建設(株)
エンジニアリング本部 ロジスティクス・ソリューショングループ
グループリーダー
大村直明

3. 

制震を組み込む


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マスダンパー制震方式の原理
 

新開発の「制震マスダンパーユニット」
新開発の「制震マスダンパーユニット」
ラック最上部への取り付けで、ラックの揺れを抑えることが可能になります。

制震には、骨組みの中に組み込むものや、ラックに比べて比較的硬い建物構造との間に組み込むものなど、さまざまなものがあります。
その中でも大成建設は、既存倉庫の機能を使って容易な設置が可能なユニット型のマスダンパー方式の開発を進めてきました。

この「制震マスダンパーユニット」の特徴は、製品を出荷するという社会的責任を担う製造業において、対策期間中も出荷機能を極力途切れさせることなく、かつ最小限の投資でラックの揺れを抑えることにあります。サプライチェーンを切らないための安全対策として、今回の制震マスダンパーはその選択肢の一つとなるものと言えるでしょう。
 
マスダンパー制震の仕組み

マスダンパー制震の仕組み


マスダンパー制震はブランコの原理と同じで、上部に設置した錘(おもり:マス)がラックの揺れと逆方向に働くことでラックの揺れを小さくします。通常、立体自動倉庫で問題となるのは通路側への荷の落下によるものなので、一方向への制御を行うことで荷の落下を抑制することができます。また、必要に応じて直交方向にもユニットを設置することで、全方位での制御も可能となります。
 
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「制震マスダンパーユニット(仮称)」の特徴

制震マスダンパーユニット(仮称)

制震マスダンパーユニット(仮称)


今回、大成建設が開発した「制震マスダンパーユニット」は、こうした制震の原理を使い、ラック上部に搭載するだけでその揺れを大幅に軽減し、荷落下を防ぐ、省スペースでも設置が容易な制震装置です。
 

「制震マスダンパーユニット」の設置イメージ
スタッカークレーンを使い、通常の作業の中で設置することが可能です。


ラックの固有周期 (揺れやすい周期)

ラックの固有周期 (揺れやすい周期)


 この方式の制震にはさまざまな考え方があります。
ラックの揺れ方(固有周期)に合わせ、そこにチューニング(特化)したチューンドマスダンパー方式では、制御を特定の揺れに合わせることで少ない錘でも高い効果を発揮することができますが、揺れ方が変化した場合、効果は大きく低減してしまいます。

しかし、立体自動倉庫の特徴として、ラック内に収容される荷物の内容(中身)は多様で、しかも常に荷の出し入れが行われるため、ラックの揺れ方そのものが大きく変化します。ラックへの対策では、幅広い揺れ方にも適正に効果が出る必要があるのです。
新開発の「制震マスダンパーユニット(仮称)」は、こうした「立体自動倉庫」の特性を捉え、解析により錘の重さを最適化すると共に、減衰効果の高いオイルダンパーを組み合わせることで、小さな装置でありながら幅広い範囲の揺れ方に対して最大限の効果の発揮を実現しています。
さらに、この方式では、「一体型(ビル式)」と「ユニット式(分離型)」という大きく2つに分けられる立体自動倉庫のタイプを問わず導入が可能なことも特徴の一つです。
 
一体型(ビル式)とユニット式(分離型)

一体型(ビル式)とユニット式(分離型)
 


 
*この「制震マスダンパーユニット」は新設、既設を問わずご導入いただけます。
現在、数社様での導入が予定されており、事例につきましてはあらためて報告させていただきます。

制震マスダンパーユニット(仮称)の導入に関するお問い合せやご相談はこちらから。
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