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[issued:2005.11.19]

新潟県中越地震での事業継続への影響

ビジネスインパクトの要因分析レポート

新潟中越地震における企業の被害状況から、事業再開に影響を与えた要因(ビジネスインパクト要因)についての分析結果です。
今後の事業継続管理(BCM)のあり方と事業継続計画(BCP)策定の方向性を探ります。

杉崎良一ポートレイト大成建設(株)
LCC推進部 耐震推進室
参与
杉崎良一

4. 

スタッフ ∼マンパワーの確保が早期復旧へのカギ∼


anchor flag
 早期復旧を果たした企業の多くが応援要員を確保することに力を注いでいました。
 地震直後には損傷状況の確認、後片付けなど、多くのマンパワーが必要になる一方、社員の出社不能や提携先のサービス停止も発生してしまいます。しかしながら、この点についてマニュアルに記載していた企業は少なく、今後のBCP策定においては考慮すべきポイントといえます。


安否確認は迅速に行えたか?
 安否確認は概ね2∼3日で完了しています。確認の方法としては携帯電話、一般電話の利用をはじめ、親族を通じた確認を行ったり、実際に避難所を回ったと回答した企業もありました。
  当日深夜に完了。携帯電話、一般電話をひたすら利用した。
  1日で完了。緊急電話(規制なし)活用。親族連絡、避難所を回った。
  2∼3日要した。
  2日までで、殆どの社員の安否が確認できた。
  地震直後は2/3の従業員と連絡が取れなかった。
  携帯電話のメールが一番利用できた。


出勤体制はスムースに整ったか?
 「F3 従業員」の問題は数こそ9件と少ないものの、従業員の被災が事業再開の支障となっているケースがやはり見られます。「避難生活が長引く」、「社員が身の回りの対応に追われる」といった状況から出勤できないためです。なお、学校が休みになることが多いため、子供同伴で出社する社員が増える点もマンパワー確保の点から留意すべき点といえます。

  出勤率は初日30∼40%、2日目70∼80%、3日目95%以上
  休み明けとなっても社員が出勤できず操業もできない。
  27日は社員が数人出社した程度。
  社員の多くは身の回りに追われ出社できない。


対策本部、地震対策マニュアルは機能したか?
 非常時にマンパワーを確保し、十分に機能させるには平時に想定した対策本部機能やマニュアルが有効に働いたかどうかも重要なポイントになります。
 今回の地震では早いところでは10月23日の当日中、遅くとも25日までには幹部が現地入りし、陣頭指揮を執っており、概ね機動性を確保していたといえます。
 機能しなかったケースでは、その理由として「本部スタッフ、現地スタッフを兼務させていた」、「震災直後、避難指示がうまく機能しなかった」と回答しています。
 また、地震対策マニュアルについては、策定していた企業も多数ありましたが、安否確認を中心に「機能しなかった」という回答が多く見受けられました。
 具体的には
 ・安否確認に携帯電話を想定しており、実用に耐えなかった
 ・スタッフがマニュアル通りに動かなかった
 ・応援部隊の確保を行ったが、マニュアルには記載されていなかった
などというもので、いかに事前の想定とそれに伴うマニュアル作りが難しいかがわかります。

 これらのことからも、事業継続への取り組み(BCM)は「事業継続プラン(BCP)の策定で完結するのではなく、シミュレーションや訓練などを行って効果を検証し、実際に機能するものとして継続的に改善していかなければならない」ということの重要性をしめしているのではないでしょうか?


大成リアルタイム地震防災システム

気象庁が配信する緊急地震速報を利用して、地震による大きな揺れが到達する前に、様々な方法で警報を配信します。

メディア企業の使命

今回のインタビューは、11月1日に行われた、「大成建設エグゼクティブフォーラム2005」の講師のお一人としてお招きした、株式会社静岡新聞社/静岡放送株式会社 総務局長の小長谷建夫さんに、東海地震という想像を絶する事業リスク(ビジネスインパクト)に対し、どのようにBCMを実践され、効果をあげているかをお伺いしました。


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