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[issued:2013.11.27]

天井の地震対策、関連法令の改正ポイントとその対応

─既存天井の崩落防止対策─

東日本大震災での多くの天井被害を受け、国土交通省から建築基準法施行令の改正と新しい告示が公布されました。今回はその対応に向けたポイントと、また既存天井に有効な対策の選択肢となる天井崩落防止措置についてご紹介します。

尾方大輔ポートレイト大成建設(株)
建築本部建築技術部仕上げ技術担当
課長代理
尾方大輔

3. 

現状チェックから最適な対策へ


anchor flag
段差補強が無い 吊り長さが長い(座屈長さが長い)(水平補強がない)
段差補強が無い
吊り長さが長い

(座屈長さが長い)(水平補強がない)

危険性の高い既存の天井を挙げていきますと、まずは段差補強の無い天井が挙げられます。段差部分は応力が集中しやすい所ですので、ここを補強していない天井は脱落の危険が高くなります。
次いで、吊りの長さが長い天井です。天井は水平力を受けると、単に水平に動くだけではなく、面外方向、上下の方向にもたわんだりしますので、吊りボルトが長いとそのたわみを抑えることができません。そこで吊りボルトが長い部分については水平方向の補強が必要となります。
またよく見られるのが、部材を相互に溶接接合した天井です。十分な強度のない溶接接合は、水平力により破断する可能性があります。
溶接接合

溶接接合

クリップの爪がかかっていない

クリップの爪がかかっていない


■危険性の高い既存天井(例)
 段差補強がない
 吊りボルトの長さが長い
 水平補強がない
 溶接接合
 クリップの爪がかかっていない
…など
 
こうした状況と法基準を踏まえた上で、既存建物の天井脱落防止対策の選択肢として、以下の3つが挙げられます。

構造の強化 「V型ブレース工法」など
 ブレースで天井の水平変位を防止
軽量化 「幕天井」など
 軽い天井材とすることで万一の落下時の危害低減
落下防止 「落下防止措置」など
 型鋼・ワイヤーにより万一天井が外れても落下を防止
 
天井脱落対策

天井脱落対策



落下防止措置は、万が一天井が脱落しても下まで落とさない対策です。
大成建設では、天井に配置する軽いアルミ製の水平材と鉛直支持材で構成されたフレームを、既存の天井に対して、下から付けることで崩落を防止する「T-Ceiling-Grid」を新たに開発し、フェイルセーフの対策として展開しています。
既存天井落下防止措置技術

T-Ceiling-Grid:既存天井落下防止措置技術
既存天井下部に配置する軽いアルミ製水平材
新たに設置する鉛直支持材で構成する
 


T-Ceiling-Gridの一番の特徴は施工が簡便であるということです。
鉛直支持材を取りつけて水平材を取りつけるという、この2つの工程だけであり、しかも既知の技術を応用した繰り返し作業ということになりますので、作業にかかわる業種が非常に少ないという特徴があります。その結果、一般的な工法と比較してコストは1/2〜1/3、工期も1/6に短縮することができます。
また、設置の柔軟性にも優れており、照明設備機器等を避けて設置することができます。
■落下防止措置「T-Ceiling-Grid」の特長
費用面 一般的工法と比較してコスト1/2〜1/3、工期1/6
施工面 施設を利用しながら施工可能
安全面 万が一天井が脱落しても、下まで落とさない対策

従来の落下防止工法でネットを使用する工法もありますが、全面的にネットを張ってしまうので、照明から空調機から点検口から全て覆ってしまい、メンテナンスが維持できないという問題がありました。こうした点においてもT-Ceiling-Gridは、既存施設の使い勝手を損なわない設計となっています。

適用物件も幅広く、既存建物の天井脱落防止対策として落下防止措置は、有力な選択肢のひとつと言えます。

T-Ceiling Grid

T-Ceiling Grid は既存天井を解体することなく、天井下からの施工が可能な「天井の落下防止措置」工法です。

補強にも使える耐震天井 T-Ceiling

天井支持要素と耐震要素を明確に分離することで耐震性の高い天井を構築します


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