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[issued:2006.05.17]

バックアップサイトとしてのデータセンター

事業継続性を実現するデータセンターの選定

事業継続の要ともなるデータの復旧。
その中心的役割を持つデータセンターの選定に際し、そのポイントを地震リスク対策の観点から解説します。

諏訪浩一ポートレイト大成建設(株)
FM推進部
IT施設計画室 課長
諏訪浩一

2. 

データーセンターの立地を考える


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既存センターとの位置関係

 
 新たに構築するセンターにバックアップの機能を持たせる場合は、既に拠点となっているセンターとの位置関係が重要になります。また、本部・本社との距離も考慮に入れなければなりません。
 かつてFISC**の安全対策基準解説書では、重要拠点を相互に60km以上の離すよう唱われていました。今は、オペレーションスタッフの移動ルートなど、現実的なオペレーションを考慮して、総合的な見地で立地選定が行われます。


**FISC

(The Center for Financial Industry Information Systems)金融情報システムセンター

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自然災害による影響の把握

地盤性状分析と水害履歴

 
 環境的リスクの中で、情報システムにもっとも大きな影響を及ぼすものは地震です。

 地震は、発生時に起こる倒壊や振動のほか、発生後の液状化現象やインフラ遮断など、長時間にわたりデータセンタービジネスを阻害する多くのリスクを抱えています。

 活断層や地盤性状、液状化危険度など、幅広く検討を行い、地震リスクの少ない場所を選定するとともに、建物側では免震構造を採用するなど、情報機器に対する影響を最小限に抑える対策を施します。
国土庁の直下型地震でのシミュレーション結果

国土庁の直下型地震でのシミュレーション結果
地盤性状により揺れ方が異なるのがわかる



国土庁の直下型地震でのシミュレーション結果の拡大
同じエリアでも、地盤状況等の影響で大きく揺れ方が異なる可能性があることがわかります。


 さらに、電気設備や情報機器は水に対して極めて脆弱なため、洪水や高潮に対するチェックを忘れてはなりません。
 国土交通省や自治体が提供するハザードマップを参照し、過去の水害履歴を確認することが不可欠です。建築的にも、建物のフロアレベルを高く設定する、浸水位より高い位置に重要機器を配置する、防水堤を設けるなどの対応が必要となります。

総合地震防災GISによる地震危険度評価システム

検討地域、想定地震および被害予測項目を選択するのみで、地震動強さ(最大加速度値や震度など)や液状化危険度等の地震被害予測を高精度に行い地図上に表示します。

三次元地震波解析による長周期地震動予測システム

巨大地震の長周期地震動を予測し、構造物の設計用地震動として役立てます。


地震応答解析システム

地震時の建築構造物の挙動をリアルに再現するシミュレーション技術です。

地盤液状化解析システム

構造物と液状化地盤の挙動をコンピューターで時々刻々追跡して、
構造物の安全性と液状化対策の効果を判定します。


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メインサイトとバックアップサイト

選定時のポイントと注意点

 IT化の進展に伴い、企業活動におけるITの重要度は高まる一方です。情報システムをより安定的で信頼性高い施設に移設する動きは、これからも加速するものと考えられます。

 リスクの少ない立地を選び、堅牢な施設を構築することはもちろん重要ですが、今後は、バックアップサイトを含めたDR・BCPの考え方の中にデータセンターを位置付け、評価・選定・構築していくアプローチが必要になります。

 メインサイトとしてのデータセンター、バックアップサイトとしてのデータセンター、DR・BCPとしてのデータセンター、いずれの場合も、リスクの評価分析がその第一歩にあることは間違いありません。

 ともすると建築物そのものの堅牢性に目が向きがちなデータセンターですが、リスク評価にフォーカスした周辺環境のチェックと立地選定、ひいては企業の事業戦略までも考慮に入れた総合的な計画が重要となっていくと思われます。


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