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[issued:2013.10.23]

震災後の事業継続を視野に、国内初となる制震装置を導入

ー小林化工総合物流センターへの自動倉庫用制震マスダンパーユニット導入ー

国内初となる制震マスダンパーユニットの導入を決定した小林化工様。その事業継続戦略における地震対策の取り組み、そして制震装置の導入に至った経緯とは?


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医薬品提供メーカーとしての使命、それは製品の安定供給にあります。万一の被災にも稼働を停止させず、震度6弱の地震でも立体自動倉庫での格納物の荷崩れや荷落下の防止を目指した総合物流センター建設プロジェクトの取り組みに迫ります。

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医薬品のニーズが多様化する中、製薬企業として小林化工はジェネリック医薬品のさらなる普及を視野に入れ、平成25年6月に福井県あわら市の清間工場敷地内に総合物流センターを竣工。小林化工様が推進するビジネスと同時に、地震対策への取り組みと国内初となる自動倉庫用ラック制震ユニットの導入を決めた背景を生産管理部次長である廣岡猛司様に伺いました。。

小林化工様の事業内容をお聞かせ下さい。
その中で今回のプロジェクトの位置づけはどのようなものなのでしょう?

清間工場ゲート
清間工場の他、矢地第一工場・第二工場と3つの製剤工場で、多様なニーズにフレキシブルな製造で応えている。

当社は多様化する医薬品のニーズに的確にお応えするべく、研究開発を主体にした製薬企業を目指しています。なかでも「医療フィールドの声に耳を澄ませ」という基本コンセプトのもとに当社が取り組んでいるのが、既存製品に比べて「使用しやすい」「調剤しやすい」「服用しやすい」など、独自の工夫を施した「ユースフルジェネリック(高付加価値型ジェネリック医薬品)」の研究開発と供給です。常に患者様や医療関係者をはじめとする「使う人の視点」に立った開発・製造にこだわりを持ち続けています。
 
2013年6月に竣工した小林化工総合物流センター

2013年6月に竣工した小林化工総合物流センター
清間第一工場と2階部分で繋がっており、製品の自動搬送が可能
となっている。


また、近年は国が推進するジェネリック医薬品使用促進策という追い風もあり、おかげさまで売上高も飛躍的に伸びています。
しかし、それに伴う出荷数量の急激な増大により、本社工場内の倉庫部分や作業スペースが全般的に不足し、ピッキング作業や出荷作業への影響も出るようになってきました。

また、今後も受注量の増大が見込まれていることもあり、当社製品の安定供給体制の向上を図るためにも総合物流センターを新築する必要があると判断しました。
 


地震対策にはこれまでどのように取り組まれていたのでしょうか?
また、東日本大震災の影響はありましたか?

 
3.11での震災経験を交え、地震対策について語る廣岡次長
3.11での震災経験を交え、地震対策について語る廣岡次長。

当社の地震対策の基本は社員の安全確保です。次いで一刻も早い事業復旧が求められます。なぜなら生命関連産業の一員という使命とともに、復旧作業を担うのも社員だからです。
事業の早期復旧に関しては、何よりも求められるのは製品の安定供給です。特に特約店、卸、医療機関及び薬局への医薬品供給ルートを確保することは、「医薬品を届ける」という使命と同時に、事業継続という観点からも非常に重要視しています。

実際に2011年に発生した東日本大震災では、東京電力管轄の各都県において、生産工場の計画停電措置が取られました。その影響で一部原料及び資材に入荷遅延が発生したことから、弊社でも生産及び製品在庫の確保に苦慮しました。
 
約1ヶ月分の製品をストックし、リスク対応に備えている。

約1ヶ月分の製品をストックし、リスク対応に備えている。


また、震災当時は弊社から東日本への流通チャネルを確保するために、トラック便を独自に調達して、特約店へ配送するという手段も講じました。さらに、日本ジェネリック製薬協会も対策本部を立ち上げ、医薬品の安定供給を行うべく、相互に協力して対応に当たるなど、迅速な行動により安定供給ができたのではないかと存じます。
 
こうした経験から、当社では万一のリスクにも対応できるよう業務データの処理や管理システムを安定的に利用できる環境を維持する体制を重要視するようになりました。

また大規模な地震などの自然災害が襲ってきた場合は、災害時でもコミュニケーション可能な連絡手段を確保するなど、従業員の安否確認を迅速かつ的確に行う必要性があります。事業活動再開を速やかに進めるうえで、このような取り組みは今後いっそう重要になってくると思います。
 
新たな総合物流センターに導入された「制震 マスダンパーユニット」。

新たな総合物流センターに導入された「制震マスダンパーユニット」。


 
   マスダンパーユニットの模型

 
今回のプロジェクトでの地震対策の位置づけはどのようなものだったのでしょう?
また、制震マスダンパーユニット導入を決断されたポイントはどこにありましたか?

安定供給体制の確保と効率化・省力化を目指した小林化工総合物流センター内の立体自動倉庫。
安定供給体制の確保と効率化・省力化を目指した小林化工総合物流センター内の立体自動倉庫。

地震対策は、実際に地震が起きない限り効果を発揮しません。当地では、昭和23年の福井地震以降は大きな地震は発生していません。にもかかわらず地震対策に今回のような投資を行った理由としては2つ挙げられます。
すなわち、

(1)福井地震からすでに65年が経過し、地震周期的に何時地震があってもおかしくない。
(2)全国にお客様を持つ企業として、東日本大震災のように広範囲にわたる万一の被災にも業務継続が可能な設備を整える必要がある。

こうした観点から、地震に備えるためファシリティーに対してこれまで以上の対策を導入すべきだと考えました。

当社において医薬品の安定供給は最も重要な使命であり、万一地震が発生した場合は早急な生産機能、出荷機能の復旧が不可欠です。地震への対策は「耐震・制震・免震・減震」にあると考えていますが、なかでも自動倉庫機能の地震対策では「荷を落とさないこと」が第一条件と言えます。

この荷の落下防止に関して、大成建設で実証実験を繰り返し、

震度6弱の地震でも立体自動倉庫での格納物の荷崩れ・荷落下を防止
震災直後でも稼働を停止させせず、安定供給を維持


上記の性能に対して大きな効果が得られたという「制震マスダンパーユニット」の提案を受け、最終的に採用を決定しました。

今回導入した制震マスダンバーユニットを中心とした対策で荷物の落下を可能な限り低減し、また荷物が落下したとしても二次被害を防ぎ、迅速な復旧を行うことで、医薬品の安定供給に支障をきたさないような体制をよりいっそう築いていきたいと考えています。
 

今後の稼働に向けて対外的な評価は?
またこれまでのお話を踏まえて、これからの展望をお聞かせ下さい。



全国初となる制震マスダンパーユニットが導入されたということもあり、マスコミからも多くの取材を受けている状態です。

また、業界では卸や特約店、医薬品メーカー並びに流通業者からの見学希望の依頼が相次ぐなど、かなりの反響があります。

こうした中、医薬品の製造という社会的使命の重さもあらためて強く感じています。これら責務に応えるためにも、私たちはこれまでも、そしてこれからも、患者様一人ひとりの“Quality of Lifeの向上”のために優れた医薬品を医療の場に供給し、生命関連産業の医療機関や患者さんの厚い信頼を確保して、医薬品事業の新しい展開に向けて飛躍を図っていきます。
 
立体自動倉庫向け制震マスダンパーユニット

ラック最上部へのアドオンで、地震によるラックの揺れを大幅に低減。新設、既存を問わず導入が可能な、製品落下を最大限に防ぐユニット型制震装置です。

地震時の荷落下防止のための基本対策

現在、様々な対策方法が取られている立体自動倉庫の地震対策。
荷姿や運用法の工夫に加え、ラックの揺れを抑えるという基本対策が、これからの立体自動倉庫における地震対策の要になってきます。


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