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[issued:2014.07.18]

女性に優しく、地震に強い本店ビルづくりを目指して

ー株式会社貴和製作所様の本店ビル建て替えー

室内の有効面積はそのまま維持し、本社・本店ビルとして必要な機能とデザインを付加した本社・本店ビル建て替えの背景とは?


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1975年に創業以来、お客様がものづくりの楽しさを体感できる魅力ある商品を提供されている株式会社貴和製作所様。お客様と社員の安心と安全、そして会社のコーポレートイメージを大切にしつつ、十分な免震機能を持つ新社屋建築プロジェクトの背景を伺いました。

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ビーズやチェーンなど多彩なアクセサリーパーツの企画・製造・販売を行っている株式会社貴和製作所様は、東日本大震災をきっかけに、お客様が安心して買い物を楽しめるように、また、社員が安心して働けるようにと、本社・本店の機能を持つ浅草橋本店ビルを地震に強い免震建物へと建替えられました。
今回は、株式会社貴和製作所 取締役 総務部 部長 阿久澤 満 様にお話しを伺いました。

 
国内13ヵ所にて店舗を運営

国内13ヵ所にて店舗を運営

浅草橋本店ビル

浅草橋本店ビル



「地震に強い建物へと建替えたい」と思われたきっかけを教えてください。


浅草橋本店ビルに来訪されるお取引先様、お買い物に訪れるお客様、働いている社員の多くは女性です。2011年に起きた東日本大震災では浅草橋本店ビルが激しく揺れ、ビル内にいた女性たちは大きな恐怖と不安に包まれました。
これを機に、「地震が起きても安心な建物につくりかえたい」、「建替えるのであれば免震建物にしたい」と決心し、すぐに免震建物への建替えの検討を始めました。


建替えにあたってのコンセプトを教えてください。

情報収集を始めた初期の段階では、多くの見解において、「免震構造の特性から、免震建物にすると現状よりも建坪が狭くなる。すなわち、建物内の使える面積も狭くなってしまう」ということでした。せっかく建替えるならば、「最大限に広くて使いやすい建物をつくりたい」というのが当社の強い要望でした。


大成建設をパートナー企業として初めて選定いただいた決め手となったのは、
どんなことでしょうか?


数社の建設会社に相談をした結果、大成建設は「室内の有効面積を減らすことなく、免震建物を成立する」ことをはじめ、ファサードのデザイン、柱のない構造など他社よりも優れた提案をしてくださったのが大成建設でした。
また、狭い敷地面積に免震建物を建てるという工事の安全性なども考慮し、技術的にも優れ、信頼性の高い大成建設にお願いすることにしました。


プロジェクトの進め方など、大成建設の仕事ぶりに対して
どのようなご感想をお持ちですか?


免震建物へと建替えたことで社員の安心感は確実に高まりました。建物が完成してから何度か地震を経験しましたが、皆が以前よりも落ち着いて行動することができています。早くも建替えたことによる効果を実感しています。
「免震構造では難しい」とされている条件をクリアし私たちの要望に応えるため、設計、施工、営業など各部門の方々が一丸となり、従来の概念にとらわれることなく挑戦してくださいました。それぞれの専門分野の知見を活かしながら、新たな発想と高度な技術力で、「安全・安心」「広くてフレキシブルな空間」「当社の世界観が投影された建物内外のデザイン」を備えた理想的なビルを完成してくださいました。


建物のデザインについて、評価いただけるポイントはどのようなことですか?

江戸通り沿いに向かう建物の正面側は、全面をガラスで構成しているため広くて開放的に見えますし、夜になると室内の灯りがいっそう映えて綺麗です。当社はビーズなどの細やかな商品を扱っており、一つ一つのものづくりを大切にしています。アクセサリーを扱う企業イメージに合うデザインとして、華美になりすぎず自然体でありながら、「細かいところの気配りをしている」と思える建物づくりを私たちとともに考え、実現していただきました。


新しくなった浅草橋本店ビルにおける今後の展開についてお聞かせください。

長年にわたり当社の中枢機能をおいている浅草橋は、社員だけでなく、お取引先様やお客様、近隣の皆さまに、当社の本社・本店がある場所として認知されている重要な拠点です。今回のプロジェクトが無事に終わり、今後数十年は建物のことを気にせずに安心して仕事ができる環境が整いました。これからも、引き続き地元に根を下ろして着実にビジネスを展開していきます。

(取材日 2013年9月6日)
 

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室内の使える面積を減らすことなく、狭小地のビル免震を実現するための技術とは?
 



お客様のご要望にお応えするためには、狭小な敷地面積に対して可能なかぎり広く建坪を確保し、塔状比の高い“細長い建物形状”を採用することが有効でした。

「免震構造の建物は地震の際、免震装置が水平方向に大きく変位するため、隣地との境界にクリアランス(隙間)が必要になります。しかし、建物の有効面積を最大限に確保しようとするとクリアランスを小さくしようとすると、免震装置に引張力(免震装置を上へ引張ろうとする力)が生じやすくなり、免震装置は成立しなくなります。このジレンマをクリアするため、計画の初期段階から構造設計や意匠設計など、各部門の担当者が協働してプランニングを行いました(設計本部 構造設計第二部設計室 渡辺征晃)」

限られたクリアランスにおさまる免震性能を満たす建物を実現するため、建物の免震層と躯体にさまざまな工夫が施されました。4種の免震装置を免震層内の適材適所に配置したうえ、上層階と下層階で壁厚や床面の厚み・重さを変え、建物全体の重心を下げる要素を躯体に盛り込みました。結果、大きな免震効果を獲得できました。
地震シミュレーションによる免震効果の検証

地震シミュレーションによる免震効果の検証


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