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[issued:2007.09.18]

富士通様の事業継続を支えるMiC免震の効果とは?ーその2ー

施設計画部部長 及川宏幸様インタビュー

最先端の半導体工場で実証された中小地震での免震効果!富士通様の事業継続を支えるMiC免震の効果とは?


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人が歩く微振動レベルでさえ制御が要求される最先端の半導体工場。
三重県中部地震(2007年4月15日)により震度3の揺れを受けた富士通株式会社 三重工場では、MiC免震の採用により点検後1時間以内で操業を再開することができました。

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最先端の半導体生産には、たゆまぬ最先端の技術への挑戦が必要です。 富士通株式会社 電子デバイス事業本部 施設部 施設計画部長 及川 宏幸(おいかわひろゆき)さん


富士通様半導体部門の地震対策をはじめとした施設戦略を担当されている、施設計画部部長の及川宏幸(おいかわ・ひろゆき)さんに、BCM(事業継続管理)への取り組みとその中でMiC免震システムを導入した経緯などについてお話いただきました。


 
 
地震対策、BCMに対する富士通様の基本姿勢についてお聞かせください。
 
私の仕事は、半導体施設の計画と建設、生産の立ち上げ、既存施設の改善など、富士通の半導体部門の施設戦略を取りまとめ、推進していくことです。
そういった立場にあって、BCMに取り組む様になったのは2003年5月26日に発生した三陸南地震により、当社の岩手工場が大きなダメージを受けた事がきっかけでした。発生当日中には現場に駆けつけ、被害状況を調査、翌日に復旧計画策定し復旧作業に着手しました。
復旧には、これまでに岩手工場の立ち上げに関わられた各社様の技術者とともに延べ6000人もの職人の方々に全国から駆けつけていただき、昼夜を通して10日間にわたる復旧作業に従事していただけたおかげで、生産能力を早期に回復することができたのです。

しかしながら元の生産能力に戻るまでには約1ヶ月かかり、お客様に多大なご迷惑をおかけすることになってしまいました。お客様に安心していただける工場のリスク対応をすべきという教訓から、全国の工場を対象に、子会社も含め毎年安全巡回を行っています。施設自体と施設運営を綿密に点検し、地震はもちろん、渇水、瞬停・停電、火山性ガスの影響など様々なリスクへの対処を行っています。地震対策としては既存施設の耐震補強と新設工場の免震化等に取り組んでおります。
 
 
三重工場でMiC免震を採用された背景、理由についてお話ください。
 
大野三重工場長がお話になった、災害対策の4つの基本方針を施設戦略の視点から言い換えると「災害があっても影響を受けずすぐに立ち上げられる工場」ということになると思います。

三陸南地震の後、半導体工場の免震化はできないか、との上層部からの強いトップダウンで検討を始めました。しかし、免震の採用には大きな懸念がありました。
それは免震というのは、建物と地盤を分離し、大規模で激しい地震動を直接伝えないようにし施設の機能や人命を守るという仕組みであるため、つねにゆっくりと揺れているような特性をもっており、高精度なプロセス技術を駆使する半導体生産には天敵の微振動を制御できない状態になるという点でした。

微振動制御と免震を同時に実現

MiC免震の効果イメージ
MiC免震装置
MiC免震を構成する免震装置群


三重県中部地震での免震効果

三重県中部地震での免震効果

 
 
地震動と微振動の両方を制御できる方法を探してMiC免震に出会ったということですか。
 
その検討過程で大成さんから自社開発の免震技術、制震技術に関するプレゼンテーションを数回開催していただき、そこで紹介されたハイブリッドTASS免震システムにその可能性を感じたのです。
大成さんの技術陣は、振動を吸収し建物の揺れを減衰する「積層ゴム支承」と、滑り面が横に移動し建物の揺れを拡散する「弾性すべり支承」によるハイブリッドTASS免震システムに対し、すべり支承を剛性化するとともに移動幅を制限する「オイルダンパー」を組み合わせる、いまのMiC免震システムを開発することにより、それまで困難とされていた地震動と微振動の制御を実現してくれました。

大成さんの熱意ある優秀な技術陣とも出会うことができ、開発過程でのシミュレーションや実験の測定データを踏まえた着実な検討を進めていくうちに、可能性が確信へと変わって行きました。こんな画期的な発想から生まれた最先端技術を採用しないわけがありません。
いまでも大成さんの技術センターには三重工場に設置したセンサーから地震動データが送られており、常時モニタリングしていただいています。これまでの実測地震データからは計画通りの免震効果が得られているとともに、懸念事項であった微振動についても工場稼動後の解析の結果、当社が要求したスペックを全てクリアしています。



 
 
三重県中部地震発生時にはどう対応されましたか。

当日は日曜日で外出していました。
携帯電話に三重工場で地震発生との自動通知メールが入り、東京のあきる野にある半導体開発・設計部隊の拠点「あきる野テクノロジセンター」に向かいました。一般の電話や携帯はなかなかつながりませんでしたが、内線はすぐつながり、耐震構造の施設は停止・点検が終わり復旧までにある程度時間がかかるが、300mm第1棟、第2棟は施設に異常はなく、すぐにでも稼動再開可能との連絡を受けました。
ですから、今回は三重に駆けつけるということはありませんでした。

MiC免震とメガトラスの組み合わせで実現した多層階免震電子デバイス工場

300mm 2番館の断面
MiC免震とメガトラスの組み合わせで実現した多層階免震電子デバイス工場

 
 
三重工場300mm第2棟は免震工場自体の多層化という新たな試みも実現されていますね。
 
三重工場の敷地も建屋で埋まってきており、スペース効率の観点から次の工場は300mm第1棟と同等の機能・性能で多層化したいとの要望を大成さんに出させていただきました。
しかし難しい課題がありました。建物を多層化すると上層階ほど微振動に弱くなるということです。そこで、MiC免震の採用はもちろんですが、上層階の微振動を制限する「メガトラス」という新技術を大成さんが実現してくれました。ここでも先端的な建設技術が最先端の半導体生産を支えてくれることになったのです。

また、1日も早く半導体の安定供給態勢を確立することがお客様からの信頼に応えることになるということから、厳しい工期でお願いしました。2006年1月工場新設を発表、4月着工、年末までに生産装置の搬入を開始し、2007年4月に生産ライン稼動、7月から出荷開始というハードスケジュールです。
この要望にも大成さんにはしっかり応えていただきました。

最先端の半導体を安定生産するためには、様々なノウハウを蓄積させた最先端の施設が必要だと常々考えています。ですから、今回のように、大成さんと当社が互いの技術を継続して高めあうような状況は理想的な形であると思いますし、大成さんをますます頼りになる大切なパートナーの1社であると感じています。
MiC免震

高度な微振動制御が可能な画期的な免震構法です。

富士通様の事業継続を支えるMiC免震の効果とは?ーその1ー

最先端の半導体工場で実証された中小地震での免震効果!富士通様の事業継続を支えるMiC免震の効果とは?


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